2018年3月10日関西本部:帝塚山学院高等学校「創究講座」
年間研究発表会を開催


2月17日、24日の2日間で、帝塚山学院高校2年生創究講座の生徒たち26名の年間研究発表会が開催されました。
生徒たちは、パワーポイントを使いながらこの1年間に創究講座で学んだことを3分間という制約の中で発表しました。自分なりのテーマを選び、問題提起、展開(分析)、結論をプレゼンするというなかなか難しい課題に挑戦しました。
生徒たちが1学期のおぼつかない発表から堂々とした発表に変わっていたのが驚きでした。
「You Tuberのビジネスについて」という時代感覚を反映した発表や、授業ではあまり目立たなかった生徒が難しいマーケティングの経済効果について堂々と発表したり、起業研修ではリーダーシップを必ずしも発揮できなかった生徒が百円均一店のビジネスについて素晴らしい分析力を見せた発表など、随所に成長が感じられる素晴らしい発表がたくさんありました。
今年度は
- 各生徒が詰まることなく見事に発表したこと
- タイトルが重ならなかったこと、
- 事前準備が良く発表が順序良く滞りなく進行したこと
なども特筆すべきことでした。
発表の原稿となった研修報告(2,000字)は、将来の文章書き訓練の意味もあって、生徒が黒インクで誤字、脱字、訂正のない形で清書して提出するそうです。優秀と認定された報告は製本されて数年間図書館に置かれるとのことです。この面での教師の指導のご苦労も印象的でした。
1年間の成長の記録を目の当たりに見ることは講師たちにとってもうれしい限りでした。
2018年2月10日関西本部:帝塚山学院高等学校「創究講座」
ラーメンミュージアムでの実習体験


12月11日、帝塚山学院高校2年生の創究講座 現代ビジネス1の生徒たちと大阪府池田市にあるカップヌードルミュージアム を訪れ体験授業を行いました。
この施設はチキンラーメンを開発した日清食品創業者・安藤百福氏の業績を記念して、1999年に建てられたものです。日清食品さんの建物・展示・スタッフさんの応対姿勢を通してインスタントラーメンに関する発明・発見・モノづくりの大切さを伝えようとする熱意を学んだ半日でした。
施設の玄関前では係の人が「帝塚山学院の方ですね。お待ちしていました。」と声をかけてくださりました。
体験工房は、清潔感 あふれる広い部屋で 大きなテーブルが10基ほど並んでいました。 その一つ一つに一人のインストラクターが付き2人が1組になって手指消毒をした後、ほぼ生産初期の製法でインスタントラーメン作りを体験しました。
インストラクターの指導の下に、小麦粉にラーメン用のスープを入れて捏ね、麺生地を作り、生地を引き延ばし、製麺機で麺出しを行い、型入れまでを行い、ガラス張りの部屋でスタッフさんが揚げてくれました。
生徒は 好奇心溢れる真剣なまなざしでモノづくり体験をしました。
私達が生徒の創造性を見たのは自分が作ったラーメン袋へのデザインでした。彼女たちの独創的な袋デザインには 脱帽でした。
私達講師もやったことのないラーメン作りの世界に引き込まれ、思わず童心に帰った一日でした。
2018年1月10日関西本部:帝塚山学院高等学校「創究講座」
企業関係者(資生堂)による講義

帝塚山学院高校の創究講座は後期に入り企業関係者の講義が始まりました。
11月18日には、大手化粧品会社「資生堂」の京都支店若手営業担当者、Y女史に来て頂き、「化粧品業界と資生堂の歴史・理念、同女史ご自身の経歴、資生堂での生きがいや営業での心構え等」についてお話し頂きました。
生徒の前で話されるのは初めてとのことでしたが、アメリカ留学時代のエピエソードも交え、ご自身の言葉で情熱をこめてお話し頂き、生徒側も大変熱心に聞くことができ大好評でした。
同社は日本の売り上げが48%のグローバル企業で、全世界での女性の管理職比率が2016年で50.2%に達しています。2020年に向けて、「エネルギーが充満し、世界中で話題になり、若者が憧れ、若々しさがみなぎる会社」をめざし、「動け資生堂!!」を合言葉に社長自らがリードをとっている進歩的な会社であるとのこと。さらに営業で大切なポイントとして
- 興味と好奇心
- 相手を動かす情熱
- 人間力(思いやりと感謝、素直で謙虚)
- 化粧よりも笑顔、
をあげられました
後半は、同社の製品を使ったハンドマッサージの手法を学びました。普段このような機会を持ったことのない生徒たちは、大変興味深げで、笑顔が絶えない研修となりました。
生徒からは以下のような感想が寄せられました。
- 化粧が人にもたらすのは元気や笑顔そして自信なのだとわかった。それによって人は内面から綺麗になる。気持ちの部分まで変えられるのが化粧。
- 化粧品を売るだけでなく人々の興味のあるものに注目して人を喜ばせる事も営業の役目だと分かった。人の幸せを作る仕事は素敵だと思う。
- 講師がとても楽しみながら仕事をしている様子で羨ましく思った。
2017年10月10日関西本部:帝塚山学院高等学校「創究講座」
学院祭に出店




9月23日晴天の下、帝塚山学院高校の学院祭が行われました。コアネットが支援している高校2年生の創究講座現代ビジネス1の生徒たちも、私たちが行ったときにはすでに活発に販売活動のスタンバイをして商品の完売目指して熱気がこもっていました。
どの班も想定外のハプニングがありましたが結果として3班共に商品を完売しました。若い力を誉めてあげたい気持ちになりました。各社の様子です。
さわぽてクウ社は、ちょっぴり塩味の効いた(自分たちで作った)ポテチクッキーと愛らしいくるみバッジのアクセサリーの組合せ販売です。同社はなかなか商品を絞り切れなかったのですが、創究講座久しぶりの自分たちのモノづくりへ挑戦しました。不慣れのためいざクッキーを作り出したら材料が足りず、追加の買い出しに走ったり、クルミボタンを数量不足から追加製作したりして苦戦しましたが、最後は頑張って学院祭に間に合わせました。商品販売では自分たちの製作能力の範囲で手堅く計画し、8割以上を予約販売で上げたのは大成功でした。ここから仕入れ・製造計画の大切さ、ものを作ること・売ることの喜びを学びました。
Healthy Girls社は「きうりの1本漬け」を地元の老舗漬物屋さんと協力して開発しました。食品衛生面のアドバイスを受けながら、「伝統の味に若者の好み」を掛け合わせた「健康食品として若い世代にも受ける漬物」をコンセプトに取り組みました。5つのトッピング材料を選んで試食してもらいましたが、新感覚のチョコレートフレーバーは子供から保護者に至るまで幅広く好評でした。試食場にごったがえす来客の誘導、つけ汁・包装ごみの回収、賞味アンケート実施など売り場環境やお客様への対応に戸惑いながらも必死に取り組みました。ここでは商品開発の楽しさ、コラボの楽しさ、環境とお客様対応について学びました。
emoji friends社は商品のデザインについては、会社を立ち上げた早い時点でemojiをcookieにプリントすることを決めていました。自分たちがデザインした表情がかわいい絵文字クッキーを委託製造して販売しました。発注の過程で、当初予定していたメーカーへの発注が間に合わず、急きょ他社に振り替えるという離れ業?を駆使しました。販売個数が多く当日販売では240セットを捌くため、社員が前かごを抱えて大声で行商販売を行って会場の注目を集めました。最後は他班のメンバーの協力販売も行い(これはこれで微笑ましかった)完売にこぎつけました。現代の感覚に訴えた商品企画が素晴らしかったと思います。一方で委託製造、販売の苦労も学びました。
天気にも恵まれ全員が「やったぞ」という感覚で終えたことは、会社シミュレーションの学びの記憶と共に良い思い出になった事でしょう。
2017年8月10日関西本部:帝塚山学院高等学校「創究講座」
三井住友銀行大阪本店見学会


7月14日帝塚山学院創究講座のメンバー25人が企業研究の一環として三井住友銀行大阪本店(旧住友銀行本店)を見学しました。
銀行と言うと、殆どATMしか知らない彼女たちにとって重厚感のある銀行の建物外観は驚きの連続でした。玄関部分にイオニア式柱が建ち、英文での金ぴか社名看板があり、内装にはコリント式柱31本が立ち並び、ステンドグラスの天井がみられる荘厳な雰囲気に外国に来たように思われました。
本店営業部の方に建物の由来をお聞きし、貸金庫室の20数トンの金庫扉の説明を聞いた後、電話会議室で講話を聴きました。
講話はまず、女性総合職の方にQ&A形式でお話を伺いました。
彼女がどうして自分の職業として銀行を選んだかを解説してもらい、次に、女性というだけで見向きもされなかった老経営者と討議を重ねて親密になり主取引銀行の地位、さらに新しく個人取引まで始めたという逆転話に感激しました。
彼女から今までの銀行員生活で「夢があったので辛いとは思ったことはなかった。」と言われて、「自分も将来はこんな女性になりたい」と感銘を受け、大変盛り上がりました。
続いては海外担当部署の方から欧米、中東、アフリカでの海外勤務で巡り合った「現場でなければわからない出来事」、例えば政変直後の国で起こっている出来事について、海外でニュースを通して得る情報と実際に現場で接する情報の違いや、日本ではあまり想像できない各国の人間模様、例えばアメリカ人は通常個人主義だと思われがちだが、交通事故時には見ず知らずの人が進んで証人になってあげようと言う申し出を受けアメリカ人の親切心に触れた話など体験に根ざした世界の話を聴きました。
最後に彼女たちに今後世界で活躍していくためにはぜひ英語を勉強してほしいと諭されて気を引き締めて見学会を終わりました。
感想文にも
- 銀行の役割がこんなにあることを理解できて良かった
- 社会で自信をもって活躍する女性に接して感激した
- 英語は苦手だけど頑張りたい
2017年7月10日関西本部:帝塚山学院高等学校「創究講座」
各チームの商品企画が進行中



各チームの商品企画が進行しています。意見が一致せず苦労しているチームもありますが何とか商品イメージが固まってきました。
チーム(1)は2面作戦です。ポテチクッキーを自分たちで作ろうとするもので社名は「さわぽてクゥ」、もう一つはトレンディーなタピオカジュースの外部委託品の販売で社名は「トロピカール」。2商品とも手作りのクルミボタンとセットでの販売を目指します。夏休み前に商品を決める必要があります。タピオカジュースの外部委託先の有無がキーです。
チーム(2)は「ヘルシー」を掲げ女子高の文化祭で漬物を売り出し、若い世代にも「お漬物("キュウリの一本漬け"と"みたらしキュウリ")」の美味しさを知ってもらい野菜離れを改善しよう、と取組んでいます。社名は「healthy girls」。
チーム(3)は若い人に人気の絵文字クッキーを自分たちでデザインして外部委託しようとするものです。デザインも4種類(笑顔、泣き笑い、ハート、うんこ)と新感覚を狙います。通常のクッキーかアイシング・クッキーかで値段も変わります。社名は「emoji friends」
夏休み前に最終方針の決定、委託先との交渉、チラシ準備、コスト計算、販売方法等これから詰めるところもあり、彼女たちの「会社」と「意思決定」という未経験の体験は続きます。
2017年5月10日関西本部:帝塚山学院高等学校「創究講座」
平成29年度創業教育プログラムがスタート


コアネットが主催する創究講座のプログラムが7年目に入りました。
とはいえ、毎年生徒は変わりますので、高校2年の彼女たちにとっては常に新しいプログラムです。今年は大学で経済・商学・経営の専攻を希望する生徒が17名、ビジネスに興味がある生徒が9名、総勢26名の大所帯です。
彼女たちは目的意識もしっかりしており、活発な活動が期待されます。講師陣は4人体制です。「会社の模擬実験」という総合的な学習を通して、生徒が実社会を知り、また自分の将来の進路の選択に際しての参考とするという趣旨に沿った良い授業を進めたいと講師一同も張り切っています。
4月はオリエンテーションと、各自の自己紹介が中心です。これからグループ分け、学院祭に販売する具体的な商品の検討に移って行きます。これがなかなか大きな課題です。彼女たちの旺盛な意欲を、皆で知恵を出し合って行動する協働というチームワークに変えていくのに役立つ指導を目指してゆきたいと考えています。
